2019年10月15-20日の会期で仙台アーティストランスペースSARPにて
個展を同時開催したふたりによるアーティストトークの記録です
西澤諭志「[普通]ふれあい・復興・発揚」
かんのさゆり「New-Standard Mixture」

尚、西澤とかんのはお互いにネット上のサイトで作品は以前から知っており
展示を観たこともありましたがそれぞれの写真について長く話すのはこの時が初めてでした




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※soundcloud、YouTube共に同内容です お好きなプラットフォームでお聴きください

トーク/補足/解説/注釈
↓↓↓これより先はトーク内容をより明快にするための補足と解説です トークと合わせてご覧いただけると幸いです



アーティストトーク(1)かんの展についての補足と解説


01:30頃
「今回展示しているカチッと決まった作品」
かんのさゆり 「New-Standard Mixture」





















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01:40頃 「写真ひとつぼ展」
リクルートが主催するコンペティション 現在は「1_WALL」という名前に変わり公募を行っている
かんのは2004年と2006年に入選し展示を行なった


01:50頃 「過去作について」

都市をコンパクトデジタルカメラでスナップしていた頃の作品


03:30頃 「初期のデジタルカメラについて」

CASIO QV-10
世界初の「液晶モニター」搭載のデジタルカメラ  レンズ部分が可動する
20万画素  1995年発売



Nikon coolpix990 かんのが初めて購入したデジタルカメラ  レンズ部分が回転する
300万画素  2000年発売



Nikon coolpixSQ かんのが所有していたカメラ 990よりもさらにコンパクトで光学ズームの画質が粗くて気に入っていた
310万画素  2003年発売


06:00頃 「小林のりお先生のこと」
写真集「LANDSCAPES」1986年出版で日本写真協会新人賞を、1993年刊行の「 First Light」で第18回木村伊兵衛賞を受賞している写真家
銀塩フィルムからいち早くデジタルへと機材を替え1997年からウェブサイトでの発表を行う http://www.artbow.com
4年間東北芸術工科大学映像コースで教鞭をとっていた  2019年現在、武蔵野美術大学映像学科にて教授を務める


06:50頃 「デジタルキッチン」
小林のりお氏の写真サイトで1999年から続く自宅キッチン周辺の光景のシリーズ
2002年には東京国立近代美術館(写真の現在2サイトー場所と光景)にてインクジェット大型ロールプリントでの展示も行なっている


08:40頃 「モニター上の写真も写真である」
今でもその思いはあり支持体を変えても写真は写真であると考えている
かんのは04年のひとつぼ展でコンペ初のモニターによるスライドショー展示を行ったが審査員からは激しい批判を受けることになる
「観る者のことを全く考えていない」とのことだった
「写真作品」としてのデジタル写真への風当たりのとても強い時期があったこともまた事実である


09:00頃 「画質、支持体、発表メディアの変化」
ここで重要なことに触れずにいたので補足するとデジタルカメラを使用して一番変わったのがファインダーを覗く代わりに
カメラのモニターで「ライブビュー」で光景を確認しながら撮影するようになったこと
まるで映像を観ながら撮るような特有の没入感が新鮮に感じられた


09:25頃「写真新世紀」
Canonが主催するコンペティション 西澤は2007年と(選 飯沢耕太郎)2008年(選 南條史生、榎本了壱、具本昌)に入賞している


12:15頃 「2015年の東京工芸大学でのグループ展」

東京工芸大学と武蔵野美術大学の共同研究よる展示企画展。推薦人と推薦された作家とが一緒に展示を作った。「”写真の使用法−新たな批評性に向けて”」が企画展全体のタイトルだった
参加作家:稲葉あみ 金村修 かんのさゆり 水津拓海 寺崎珠真 早坂裕太+高石晃+加納俊輔

かんのさゆり『四角い太陽』展示の様子

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15:40頃 「即席麺の写真」,「ファーストフードの看板の写真」,「ファミレスのパンケーキの写真」

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16:00頃「アダルトグッズショップの写真
該当する場所の写真はないのだが都市の猥雑な雰囲気の画像から誤解が生じたと思われる


17:00頃 「一番最初の写真」


今回の展示で順路の一番最初に展示したもの


18:30頃 「陰影のついた1枚」
トーマス・デマンド…1964年ドイツ生まれ メディアから引用した歴史的社会的事件の記録写真と映像を基に
紙や段ボールを用いてその現場を模型に再現し撮影し直すという手法で知られる




19:00頃

カヌーのある住宅



テントのある住宅


42:30 「仮設と書いてある」

今回展示会場にキャプションが全くない代わりにステートメントの紙を1枚掲示した
内容は以下の通り

New-Standard Mixture
解体される風景
解体されるリアリティ
分離する方舟
架空の眺め
架空の街並み
架空のわたし
これはすべてわたしたちの姿

「つい最近存在しはじめ50年後には同じかたちでは存在していないかもしれない」
という意味では「暫定的な仮設」とも言える風景が
ありとあらゆる土地で広がり続けているということ
このような場所は好むと好まざるとに関わらず
この時代ならではの風景のひとつで
わたしたちはどこへどのように向かっているのか?
そのことを風景から考えたいと思っています 



アーティストトーク(2)西澤展についての補足と解説

01:40頃 「デビュー作」
東北芸術工科大学の建物内を大型カメラで撮影した『絶景』
https://satoshinishizawa.com/works/zekkei


01:50頃 「こういう物…」
いわゆる「OA機器」が使いこまれて使用者の痕跡が現れている状態を説明するために近くにあった台を例に説明している

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03:00頃 次に発表した作品『星座や地図』
https://satoshinishizawa.com/works/constellation-and-map%ef%bc%882008-%ef%bc%89














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06:20頃 学生時代のスナップ写真



06:50頃 影響を受けた写真家
金村修
当時(2004~2007年頃)は『SPIDER'S STRATEGY』が大型書店などでは比較的入手しやすく、日本カメラでの月例コンテストの審査員評も一部で話題となったりしていた
写真集『SPIDER'S STRATEGY』 http://www.osiris.co.jp/ss.html

長野重一
特に『遠い視線』(ワイズ出版)に影響を受けていた https://www.amazon.co.jp/dp/489830091X/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_orLTDb5MCY41B

牛腸茂雄
西澤は2004年に新潟市美術館、山形美術館、三鷹市美術ギャラリーで開催された回顧展を山形で見ている

内原恭彦
内原氏の考えや、当時の状況を比較的良く知れる連載「Web写真界隈」
https://dc.watch.impress.co.jp/cda/webphoto/2006/04/06/3585.html
写真集『Son of a BIT』
http://www.seigensha.com/books/978-4-86152-129-4


12:45頃 東京に引っ越してから制作した『ドキュメンタリーのハードコア』
https://satoshinishizawa.com/works/hardcore-of-documentary%ef%bc%882011%ef%bc%89

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ズレてる部分の画像


16:30頃 映画『百光』
https://satoshinishizawa.com/works/hyakkou2013 


19:25頃 [普通]ふれあい・復興・発揚
https://satoshinishizawa.com/works/%ef%bc%bb%e6%99%ae%e9%80%9a%ef%bc%bd%e3%81%b5%e3%82%8c%e3%81%82%e3%81%84%e3%83%bb%e5%be%a9%e8%88%88%e3%83%bb%e7%99%ba%e6%8f%9a
西澤諭志「[普通]ふれあい・復興・発揚」





















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24:40頃 「東海テラパーク/長野市少年科学センター」(2015/2018)


26:10頃
 「島原復興アリーナ/雲仙岳災害記念館」(2019)

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「島原復興アリーナ/雲仙岳災害記念館」部分」














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「島原復興アリーナ近辺」


31:25頃 駅前で地元の観光資源を顕彰するモニュメント
https://okayama-kanko.net/sightseeing/common_spot.php?id=1



34:25頃 「東京出入国在留管理局」(2019)











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38:20 「長崎原爆資料館/広島平和記念資料館」(2019/2018)

























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◁部分




41:10 「成田国際空港」(2019)














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46:35頃 「ヒント」
※今回の個展では順路の最後に撮られた場所を明示してある


47:00 「兵庫県神戸市長田区」(2014)















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